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parade





誰かが言った。
「もしも世界が終わるなら、
最後の夜に見たい映画」と。


Jacques tati(ジャック・タチ)、『パラード』(1974年)。

舞台は小さなサーカス小屋。
赤、青、黄…。鮮やかな色彩の舞台で
芸人たちが自慢の芸を次々と披露する。
あらすじはただそれだけ。

なのに
軽快なドラム・ロールや
明るいマーチに心が浮き立ち、
澄んだ歌声やジャズのリズムにうっとり聞き惚れ、
スリル満点の曲芸に息をのみ、
飛び入り参加でロバに飛び乗る観客に大笑いして、
いつしかスクリーンの向こう側に紛れ込んだ
自分に気づいてハッとする。

ここに、晩年のタチが思い描いた狙いがある。

魅せるのは、芸人だけにあらず。
パフォーマンスというものは、
裏方も観客も、そこにいる全員が一体化して
はじめて完璧になる。

いたってシンプルなストーリーの中には
劇場で育ったタチが長年抱きつづけた「夢」や「願い」が
至る所で描かれているのだ。

まあ、とにかく。
難しいことは考えず
気楽にショーを楽しもう。

めまぐるしく目に飛び込む三原色は
どれもとてもノスタルジックで
どのシーンも穏やかで、
なにもかもが涙が出るほど温かい。

「ぼくの伯父さん」や「トラフィック」などと比べると
マイナーな作品ではあるけれど、
まぎれもない大傑作なのである。


舞台から映画、
そして再び舞台の世界へ。
その変換の理由を至るところで垣間みられるこの作品は
タチの遺作となった。

世界各国で数々の賞に輝き、
名声を欲しいままにした彼にとって
スウェーデンのテレビ局のために監督・脚本・主演したこのテレビ映画は、
悲しい程に小規模な作品だったかもしれない。

でも、
ほかでもないこの映画で
人生をしめくくることのできたジャック・タチは、
まぎれもなく幸せだったと
店主なんぞは思います。


さて、
DVDも入手困難なこの作品を、
Kica8周年イベントで上映することになりました。


「キカのキネマ工場」。
詳細はコチラ>>


ときは七夕。
願いが叶う魔法の夜。

フランスの喜劇王が
星空に投げた夢を
いっしょに堪能しませんか。

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